ちょっと以前のお話し。
彼女が大好きな白金台のイタリアン、『グラッポロ』に行った時のこと。
オープン・キッチンのお店なので、カウンター席を予約しておいた。
席に着くと、さっそく今夜のワインを選択。
赤はボトルで飲み、白はグラスを頼むことにする。
最初に選んだ白は、シチリアのバーリョ・クラトロ・アリーニ1875が造る、パッカモーラ・アルカモ、2013年。
1875年創立の、シチリアで最も古い家族経営のマルサラの造り手として有名。
クラトロ・アリーニはマルサラに加え、シチリアの地ぶどうを用いたワインの生産にも力を入れている。
ランチョマットの赤が写ってしまったが、色合いは綺麗な淡いモスグリーン。
柑橘系の爽やかな香りを持ち、酸とミネラルも感じる。
ステンレスタンクを用い、樽は使っていないのでフレッシュな果実味が活き活きとしている。
ぶどうはカタラット80%、グリッロ20%。
三陸産生牡蠣があったので、急いで注文。
私達に続いて次々と客が訪れ、あっという間に満席となったので、売り切れる恐れがあったのだ。
このフォカッチャは、数十センチの大きな楕円形のフォカッチャから、目の前で切り分けてカウンターに出される。
これだけでワインはどんどん進んでしまう。
真っ赤なイノシシの肉が美味しそうだ。
フォークとスプーンを使い、片手で手際よく取り分ける。
彼女前に皿を置くと、「盛り付けが本当に綺麗」とお褒めの言葉。
「君のためだから」と控えめに答える。
白金台の楽しい夜の続きは、また明日。