今夜は、大好きなカリフォルニアの造り手、ナカイ・ヴィンヤードのメルロー、ロシアン・リヴァー・ヴァレー、2006年を抜栓した。
日本人の醸造家、中井章恵(なかいよしあき)氏のワイナリーの製品だ。
中井さんがアメリカに渡ったのは1964年のこと。
ひょんなことからワイン造りの楽しさを知り、ソノマ・カウンティーのロシアン・リヴァー・ヴァレーにぶどう畑を購入し、ナカイ・ヴィンヤードを作り上げた。
私の中井さんとの出会いは約10年前。
それ以来、中井さんが日本に来られるたびに(ただし、私が日本にいる時に)、彼女と共にお会いしている。
私の彼女も、中井さんのことが大好きなのだ。
中井さんのワインは何十本も購入しているが、このボトルは中井さんとお会いし、サインを入れてもらって購入したもの。
日本橋高島屋で購入したワインはサインの無いのですぐにわかる。
ボトルの上部には私の名前(ペンネームではなく本名)が書かれ、エチケットには中井さんのフルネームのサインが入っている。
最初のころはボトルにのみサインを書いてもらっていたが、それでは収集するエチケットにサインが残らないので、エチケットにサインをしてもらうようにした。
すると、ボトルには私の名前を大きく書き入れてくれたのだ。
現在売られているナカイ・メルローは、もう2009年ヴィンテージになっている。
2006年はもう手に入らないが、1ダースほど購入したナカイ・メルローはこれが最後の一本となってしまった。
2006年は美味しかったので、残念だ。
濡れ具合も良く、ワインに傷みは無いようだ。
しかし重い感じではなく、さらりとした軽快感を持つ。
ブラックベリーやダークチェリーの香り。
充分な熟成感を持つが、タンニンはしなやかで、重いベルベットよりは厚手のシルクといった感じ。
フレンチ・オーク50%、アメリカン・オーク50%の樽で、12か月間熟成されている。
美味い2006年ヴィンテージはこれが最後と思うと、いささか寂しく思う。
さて、ワインの紹介が終わったところで、中井さんに登場していただくことにしよう。
中井さんは決して饒舌ではないが、質問をすると熱心に答えてくれる。
お陰でカリフォルニアでのぶどう栽培、ワイン醸造に関する知識をいくらか持つことができた。
彼女は、中井さんのワインに対する愛情のこもった話を聞くのが大好きだ。
この写真の時も、中井さんの右隣に彼女が、そのまた隣に私が座っていた。
大好きな中井さんのワインを堪能した、今夜も楽しいお家ワインでした。